もしかして:バリウム

昨晩は酷い腹痛に襲われた。

残業を終え、職場から油汗を浮かべつつ帰宅し、
「くそう、めんげんのやろうがぁあああ!」
と心の中で絶叫しながら湯たんぽ様を作り、
そそくさとベッドインしたものの一向に痛みが治まる気配がなく、
ぎりぎりと歯を噛みしめながら震える指で
キャベツ太郎iPhoneの愛称)で腹痛について調べてみたところ
「あ、これ、もしかして…一昨日の胃検診のバリウムが原因では?」
という考えに至った。

ごめんなさい、めんげん様。(とんだ濡れ衣)

これまでバリウムで体調不良になったことがなかったので
まったく考えが及ばなかった。

今回調べてわかったことは、飲み込んだバリウムくんは
できるだけ早く体外に出さなければ生死に関わるということであった。
(腸に貼りついて固まってしまったバリウム
 無理に剥がして穴が開いたという体験談に涙目になった)

何故こんなにも医学は進歩しているのに
検査ひとつで死にかけにゃならんのだろう…。

胃検診後、看護師さんは下剤を渡しながらもっと深刻な表情で
バリウムを早く体外に出さなければ死ぬ可能性があります」
と言い添えなければならないという法律を作ったほうがいい。

本当に死ぬかと思った。
生まれて初めて救急車を呼ばなければと思った。
(「とにかく下剤と大量に水を飲め」「牛乳もいいぞ」
 「腹を壊せ」というネット情報にすがって助かった)

などと今朝更衣室で話したら、その場にいた全員が
バリウムに酷い目に遭わされたことがあると言い、
「まだ油断してはならない、バリウムが残っているかもしれない」
「よかったら余ってるから使って!」
「持ってるだけで気持ちが楽になるよ」
と使わなかった下剤をくだすった。

わたしは今、ちょっとした下剤王である。
(海賊王みたいに言うな)